独立行政法人 地域医療機能推進機構

パンフレット

教育体制/特定行為研修

教育体制

JCHOの研修体制

JCHOでは全国の57病院それぞれの新人教育プログラムの充実はもちろん、幅広い業務に関わる基礎的研修を各病院で実施しています。
また、継続教育機関として研修センターを有しており、新人教育後も、さらに専門的知識・技術を身につけられる研修や職位別研修を本部、地区事務所が連携し実施して います。

JCHO本部、JCHO施設、地区研修とで連携しあう育成体制の図

JCHO看護師キャリアラダー

多様な機能を持つ公的病院グループであるJCHOで勤務する看護職の能力開発と、個人の目指すキャリア発達を支援するツールとして、 JCHO 看護師キャリアラダーを活用しています。
これによりあらゆる場所で働く看護師の継続的なキャリア発達支援を可能にします。

キャリアラダーの概略図

レベルⅠ

目標
  • 地域社会における自施設の役割・機能を理解する
  • 自己の業務管理等、社会人・組織人としてのルールを身につける
主な研修 新人教育研修 患者対応マナー研修、ローテーション研修など

レベルⅡ

目標
  • 地域包括ケアシステムの概要を理解する
  • 地域医療及び地域包括ケアのチームの医療の一員として看護職に求められる役割を考え行動につなげる
  • 看護チーム内での役割を遂行する
主な研修 リフレクション研修、倫理研修

レベルⅢ

目標
  • 地域包括ケアシステムの概要を理解する
  • 地域医療及び地域包括ケアのチームの医療の一員として看護職に求められる役割を考え行動につなげる
  • 看護チーム内での役割を遂行する
主な研修 早期在宅復帰支援研修

レベルⅣ

目標
  • 地域住民の多様なニーズを把握し多職種間と統合したケアを主体的に提供する
  • 看護チームや委員会等のリーダーとしてリーダーシップを発揮する
主な研修 各コースに合わせた研修を受講。資格取得支援制度もあります。

新人教育

1年目の新人教育スケジュール例

入職1年目は誰でも不安なもの。JCHOでは、卒後臨床研修で新人を支援します。基礎をしっかりと身につけ、安心して実践の場に臨むことができます。

新人研修スケジュール例の図表(ローテーション研修と教育プログラム)

入職してすぐは病棟ではなく、看護師として働くための様々な研修を集中して受けます。その後配属部署へ配属となり、実践を通し、経験を積んでいきます。
途中、他部署にローテーションとして数週間出向き、自部署で経験できないケアなどを学び、院内連携や仕組みを学びます。
入職時以外にも、毎月集合研修で同期の仲間たちと顔を合わせ、1年間かけてゆっくりと学んでいきます。

新人教育

模型へのインスリン注射の研修

研修風景

ちょうしんくんを使用した研修

研修風景

継続教育

本部研修

認定看護管理者教育課程

日本看護協会の認定看護管理者制度教育機関として、全3課程の研修を実施しており、修了すると「認定看護管理者」資格試験を受けることができます。

教育課程風景

保健師助産師看護師実習指導者講習会

厚生労働省の指定をうけて保健師助産師看護師実習指導者講習会を実施しています。基礎看護教育の実習の意義や、実習指導者としての役割を理解し、効果的な実習指導ができるよう、必要な知識・技術を修得します。

実習指導者講習会風景

地区事務所研修

研修名 内容
認知症看護研修 認知症に関する基礎的知識と具体的な対応方法に加え、事例を通したディスカッションを行い、専門的かつ実践的な知識・技術が習得できます。
在宅療養支援研修 急性期から在宅療養までをシームレスにつなぐため、退院支援の重要性や他職種連携について学びます。病院だけに留まらず、地域医療に携わるJCHOならではのヒントが充実しています。
新任管理者研修 新しく副看護師長、看護師長、副看護部長などに任命された場合、講義やグループワークなどを通して役割の理解を深めます。
中堅看護師研修 部署のリーダーとして実践や後輩育成に励んでいる方たちの役割を考え、役割を発揮できるよう講義やグループワークを行っています。
他施設で同じ立場の仲間と知り合うことは、情報交換だけではなく、悩みを共有したり応援しあったり、将来のプラスにきっとつながります。
特定行為研修

特定行為研修とは

一般的には医行為とされる診療の補助であり、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされる38行為21区分とされています。つまり、38行為において、医師の行っている医行為の一部を、特定行為研修を修了した看護師が実践するということです。

日本看護協会による特定行為研修制度による変化を表した図
引用:日本看護協会_特定行為研修制度とは(https://www.nurse.or.jp/nursing/education/tokuteikenshu/portal/about/

JCHO特定行為研修の特徴

JCHOは本部が指定研修機関として厚生労働省より認定を受け、機構内の病院は研修実施病院として、実際に研修を実施しており、全57病院のうち、54の病院で実施しています。
また、令和5年度からは申請区分数を追加し18区分、2領域パッケージの研修を可能にしています。

受講イメージ

実績

研修開始初期から特定行為研修を推進し、修了者を輩出し、現在では急性期領域に限らず、慢性期・在宅領域でも多くの修了者が活躍しています。

申請区分数
21区分中、18区分
特定行為研修
実施施設
57施設中、54施設
修了者在籍数
298

研修・活動風景

医師より直接指導をうけ、技術を学ぶ

直接指導の写真

手順書に沿って、医師を待たずに実践する修了者

実践する修了者の写真

修了者の声

「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」を修了し、「脱水症状に対する輸液による補正」を訪問看護の利用者さんに行っています。訪問時に食事や水分が摂れない方がおられても、病院受診せず手順書に基づいて、タイムリーにご自宅で点滴を行っています。特定行為研修を修了してからは、個々の必要な水分やカロリー量を計算し、生活に沿った具体的なアドバイスが出来るようになり、自身の強みとなっています。

特定行為研修の修了者の写真