横浜保土ヶ谷中央病院

地域住民と医療を繋ぐさくら病棟

総合診療科 医長 八百 壮大


横浜保土ヶ谷中央病院さくら病棟の様子1平成28年9月より開設された当院の地域包括ケア病棟は、中庭に美しく咲く桜の花にちなみ、「さくら病棟」と名付けられました。開設準備にあたっては、近隣のJCHO病院の視察や助言を基に、多職種で何度も議論し、方向性の確認をしてきました。患者さんの選定と実践を繰り返しながら問題点を把握し、改善策を練っている状況は、半年経過した現在も進行中といえます。安定していると思っていた方に別な医療問題が発覚してしまうことや、利用の敷居を上げすぎてしまうことで地域包括ケアシステムの担い手という役割を果たせなくなる問題は常に考えながら、業務改善と医療・看護の質向上を目指し、さくら病棟のスタッフは日々一生懸命です。
地域住民と医療を繋ぐ中心となる場、という責任の大きさと実践の難しさの中で困惑することもありますが、半年が経過して、多くのスタッフが医療のみならず社会的な支援をしていく重要性に気が付き、変化しています。急性期の医療だけが看護ではなく、どのような状況でも生活に即した患者ケアが必要だと、看護の理念について再考しているスタッフもいます。週に一度の多職種カンファレンスでは、対話の中で生まれる患者中心のケアの事例を少しずつ積み重ねていくうちに、注目すべき視点が研ぎ澄まされており、お互いが学びあえる良い風潮があり、開設当初よりも心地よく感じます。
今後は急性期病棟からの受け入れの他、在宅医療でのレスパイト入院やメディカルショートの事例を少しずつ増やす一環として、外来機能の再編と連動した取り組みがなされています。平成29年4月からは高齢者の入退院を支援するPFM(Patient Flow Management)部門が設立されました。
横浜市保土ケ谷区は、65歳以上高齢化率が25.2%(2016年4月)であり、2025年問題以後も高齢者が多い地区と言われています。横浜保土ヶ谷中央病院さくら病棟の様子2高台に住む近隣住民の方々中の当院の役割は非常に大きいです。「地域包括ケア」という言葉がこの場所で何を意味するのか、という疑問と病院に求められている役割、地域ニーズの分析をするために、医療機関・介護施設・在宅医療部門との連携の他に、保健師や行政の生活支援コーディネーターとの意見交換、そして何より重要な地域住民の方々との意見交換の場を広げていくことが重要です。将来的には都市工学の専門家とも協力したコミュニティデザインの視点も取り入れ、「都市型地域包括ケアシステムのモデルを作る!住民を中心とした町おこし!」という大きなビジョンを持って、前進していきます。

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