独立行政法人地域医療機能推進機構中期目標

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独立行政法人通則法(平成11年法律第103号。以下「通則法」という。)第29条第1項の規定に基づき、独立行政法人地域医療機能推進機構(以下「地域医療機構」という。)が達成すべき業務運営に関する目標(以下「中期目標」という。)を次のとおり定める。

平成31年2月28日

厚生労働大臣 根本 匠


第1 政策体系における法人の位置付け及び役割

地域医療機構は、病院、介護老人保健施設(以下「老健施設」という。)等の運営を行い、救急医療、災害時における医療、へき地医療、周産期医療、小児医療(以下「5事業」という。)、リハビリテーションその他地域において必要とされる医療及び介護を提供する機能の確保を図り、もって公衆衛生の向上・増進や住民福祉の増進に寄与することを目的としている。
 急速に少子高齢化が進む中、我が国では、2025年(平成37年)までにいわゆる「団塊の世代」が75歳以上となり、超高齢社会を迎える。こうした中で、国民一人一人が、医療や介護が必要な状態となっても、できる限り住み慣れた地域で安心して生活を継続し、その地域で人生の最期を迎えることができる環境を整備していくことは喫緊の課題である。
 その中で、医療ニーズについては、高齢化の進展に伴い慢性疾患を抱えながら生活している者が増加していることから、病気と共存しながら、生活の質(QOL)の維持・向上を図っていく必要性が高まってきている。
 同時に、介護ニーズについても、医療ニーズを併せ持つ重度の要介護者や認知症高齢者が増加する等、医療及び介護の連携の必要性はこれまで以上に高まってきている。
 このような状況の中、医療・介護サービスの需要の増大・多様化に対応していくためには、患者それぞれの状態にふさわしい良質かつ適切な医療を効果的かつ効率的に提供する体制を構築する必要があることから、厚生労働省としては、地域ごとにバランスのとれた病床の機能の分化・連携を進めるとともに、地域医療として一体的に地域包括ケアシステムを構成する在宅医療や介護サービスの充実を図るための取組を進めているところである。
 地域医療機構は、全国に病院を展開し、高度急性期から慢性期までの幅広い医療機能を有し、また、約半数の病院に老健施設が併設されているという特長を有している。地域医療機構においてはこれらの特長を活かしつつ、地域医療構想の実現に資する範囲で、病院の所在する地域の医療関係者等との協力の下、がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病及び精神疾患(以下「5疾病」という。)、並びに、5事業、リハビリテーション、在宅医療、その他当該地域において必要とされる医療及び介護を効果的かつ効率的に提供し、誰もが住み慣れた地域で安心して生活でき、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができる環境づくりに積極的に取り組み、地域医療・地域包括ケアの要として、予防・医療・介護をシームレスに提供していくことが求められている。
 このため、地域医療機構の主要な事務及び業務については、地域において必要とされる医療及び介護を提供する機能の確保を図ることを目的として、地域医療機構の資源を最大限有効活用し、業務運営の効率性、自立性及び質の向上も念頭に置き、病院、老健施設等を運営していくものとする。(別添)政策体系図

第2 中期目標の期間

通則法第29条第2項第1号の中期目標の期間は、平成31年4月から平成36年3月までの5年間とする。



第3 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項

通則法第29条第2項第2号の国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項は、次のとおりとする。

1 診療事業

(1)効果的・効率的な医療提供体制の推進
 効果的・効率的な医療提供体制の推進に当たっては、将来の医療需要の動向を踏まえるとともに、地域協議会等を活用しながら地域のニーズの把握に努め、地域の実情に応じ、地域の他の医療機関等との連携を図ることにより、地域での取組が十分でない分野を積極的に補完するなど、都道府県で策定された地域医療構想の実現により一層貢献するとともに、地域包括ケアの要として予防・介護とシームレスに質の高い医療を提供する体制の充実・強化に取り組むこと。

① 地域の他の医療機関等との連携
 地域の実情に応じ、地域連携クリティカルパス(患者や関係医療機関間で共有される診療計画)の整備や地域包括ケア病棟の活用などを通して地域の他の医療機関等との連携を推進すること。
 特に、地域における医療の中心的な提供主体としてプライマリ・ケアを担っているかかりつけ医や地域の在宅療養を支える中心的役割を担っている訪問看護ステーション等との連携・協力を一層推進すること。

② 5疾病・5事業等の実施
 これまで地域医療機構の各病院が取り組んできた在宅医療や認知症対策、へき地等の医師不足地域への医師の派遣などの5疾病・5事業等について、各病院の機能や特性等を踏まえ、地域で求められる役割を確実に果たすよう努めること。
 特に、地域の医療を守るため救急搬送の受入体制の確保に取り組むこと。
 また、大規模災害が発生した場合は、災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第2条第5号に基づく内閣総理大臣の指定を受けた指定公共機関として、国や自治体と連携し、被災地の実情に応じた持続的な支援を行うこと。

③ 質の高い医療の提供
 チーム医療の実施、クリティカルパス(診療計画)の活用及び臨床評価指標の活用等の取組により、質の高い医療を提供すること。

④ 地域におけるリハビリテーションの実施
 病院と老健施設を一体的に運営している地域医療機構の特長を活かし、地域の実情に応じて急性期・回復期から維持期まで、シームレスに効果的なリハビリテーションを実施すること。

⑤ 評価における指標
 効果的・効率的な医療提供体制の推進に関する評価について、以下の指標を設定する。
 ・地域協議会や地域医療構想調整会議等において地域で中核的な役割を期待される病院(以下「中核病院」という。)の救急搬送応需率を毎年度85%以上とする。(実績値:平成29年度84.1%)
 ・地域協議会や地域医療構想調整会議等において地域の中核病院を補完する役割を主に期待される病院(以下「補完病院」という。)の地域包括ケア病棟の在宅復帰率を毎年度85%以上とする。(実績値:平成28年度84.3%、平成29年度82.5%)

 【指標設定及び指標水準の考え方】
 地域医療構想の実現のためには、地域医療機構の各病院が地域における自院の役割を自覚し、病床の機能分化・連携を進めていく必要がある。
 中核病院では、救急搬送患者の受入れを積極的に行う必要があるため、救急搬送応需率を効果的・効率的な医療提供体制の推進の実績を測る指標として設定する。
 救急搬送応需率については平成29年度実績値を上回る水準を維持することとし、毎年度85%以上と設定する。
 補完病院では、地域に密着している病院として、地域の中核病院で急性期医療を終えた患者や在宅療養患者等の急変時等の受入れ等、地域包括ケア病棟を積極的に活用し、その後、患者が自宅等に帰るための在宅復帰支援を行うことが重要であるため、地域包括ケア病棟の在宅復帰率を効果的・効率的な医療提供体制の推進の実績を測る指標として設定する。
 地域包括ケア病棟の在宅復帰率については、平成29年度実績値と比較して、より高い平成28年度実績値を上回る水準を維持することとし、毎年度85%以上と設定する。

 【重要度:高】
 医療等に係る地域のニーズの把握に努め、地域の取組が十分でない分野を補完するとともに地域の他の医療機関等との連携を図ることは、「地域包括ケアシステムの構築」及び「医療・介護連携の推進」という厚生労働省の政策目標を達成するために重要な取組であり、重要度が高い。

 【難易度:高】
 近年、救急搬送患者数は増加傾向にあり、受入先となる救急医療機関の増加率を上回る水準で増加を続けている。さらに、医師の偏在等のために医師の確保が困難な状況で、平成29年度実績値を上回る救急搬送応需率を維持していくことは難易度が高い。
 また、今後も一層、高齢化が進展し、認知症患者等の増加により、退院後も医療サービスや介護サービスが必要で在宅復帰が困難な患者が増加すると見込まれることを考えると、平成28年度実績値を上回る地域包括ケア病棟の在宅復帰率を維持していくことは難易度が高い。

(2)予防・健康づくりの推進
 地域住民に対する健康教室の開催や各種予防接種の実施などを通し、生活習慣病予防をはじめとする地域住民の主体的な健康の維持増進を図ること。
 また、疾病の早期発見・早期治療に資するため、特定健康診査、特定保健指導を含む効果的な健康診断の実施に努めること。

○ 評価における指標
 予防・健康づくりの推進に関する評価について、以下の指標を設定する。
 ・地域住民への教育・研修の実施回数(地域医療機構の職員が地域住民等に対して講演や研修等を行った回数)を毎年度1000回以上とする。(実績値:平成26~29年度の年間平均実施回数:1050.5回)

 【指標設定及び指標水準の考え方】
 地域住民の主体的な健康の維持増進のためには、研修や公開講座等を定期的に実施することによる地域住民に対する啓発が重要であるため、地域住民への教育・研修の実施回数を予防・健康づくりの推進の実績を測る指標として設定する。
 第1期中期目標期間中の水準を維持することとし、毎年度1000回以上と設定する。

2 介護事業

 地域の住民が住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域包括ケアの要として、介護予防から人生の最終段階における医療・ケアまでをシームレスに提供する体制の充実・強化に取り組むこと。
 特に病院に隣接し、病院と一体的に運営されているという地域医療機構の老健施設の特長を活かした医療ニーズの高い者(喀痰吸引、経管栄養又は酸素吸入が必要な者等)の受入れや、訪問看護ステーションにおける重症者(末期悪性腫瘍、神経難病、医療機器の装着、精神科重症患者等)の受入れを推進する等、安心安全なケアが実施できる体制の充実・強化に取り組むこと。 
 老健施設等におけるサービスの実施に当たっては、在宅復帰の促進や認知症対策等の国の政策及び利用者等の自宅での介護や看取りのニーズを踏まえた適切な役割を果たすよう努めること。

○ 評価における指標
 介護事業に関する評価について、以下の指標を設定する。
・老健施設の在宅復帰率を、毎年度、前年度より増加させ、平成35年度までに55%以上とする。(実績値:平成26年度34.4%、平成27年度41.4%、平成28年度46.9%、平成29年度50.5%)
 ・訪問看護ステーションの重症者の受入数を、毎年度、前年度より増加させ、平成35年度までに年間1万3000人以上とする。(実績値:平成28年度8822人、平成29年度9411人)

 【指標設定及び指標水準の考え方】
 老健施設について、地域包括ケアシステムを構築する上で、医療から介護への円滑な移行、そして自宅での生活につなげることが重要であるため、老健施設の在宅復帰率を地域医療機構の介護事業の実績を測る指標として設定する。
 在宅復帰率の水準については、平成26年度から平成29年度までの実績を踏まえ、上昇傾向を維持するため毎年度、前年度より増加させ、平成35年度までに55%以上と設定する。
 訪問看護ステーションについて、地域包括ケアシステムの構築には、在宅療養の場における重症者の受入れが重要であるため、訪問看護ステーションにおける重症者の受入数を地域医療機構の介護事業の実績を測る指標として設定する。
 重症者の受入数の水準については、平成28年度及び平成29年度の実績を踏まえ、毎年度、前年度より増加させ、平成35年度までに年間1万3000人以上と設定する。

 【重要度:高】
 地域包括ケアシステムの構築で重要な介護予防から人生の最終段階における医療・ケアまでをシームレスに提供する体制として、老健施設における在宅復帰の促進、在宅復帰後において地域の在宅療養を支える中心的役割を担っている訪問看護ステーションにおける体制強化は超高齢社会を迎える我が国の地域包括ケアシステムを構築する上で重要な課題であり、重要度が高い。

 【難易度:高】
 老健施設の在宅復帰率の全国平均34.0%(平成29年度)と比較して既に高い水準にある地域医療機構の老健施設の在宅復帰率を率先して更に高めることは難易度が高い。
 また、訪問看護ステーションにおける重症者の受入数を平成29年度実績値の9411人から1万3000人以上に増加させるためには、既存の訪問看護ステーションを大規模な機能強化型の訪問看護ステーションに転換していく必要があり、そのためには全国的に看護師が人手不足の状況にある中で多数の人材を確保する必要があることから、難易度が高い。

3 病院等の利用者の視点に立った医療及び介護の提供

 利用者が、医療・ケアの内容を理解し、治療等を選択できるよう、利用者やその家族等への説明、利用者やその家族等からの相談体制を充実させ、人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)を踏まえた対応等、利用者のニーズを的確に把握した上で、利用者の意思を尊重した医療・ケアを実施すること。
 地域医療機構がもつ全国ネットワークを活用した医療事故の原因や対策等の情報共有に努め、各施設(病院、老健施設等)の医療事故や院内感染の防止を徹底すること。

○ 評価における指標
 病院等の利用者の視点に立った医療及び介護の提供に関する評価について、以下の指標を設定する。
 ・病院の患者満足度調査の「病院全体の満足度」において、入院患者及び外来患者のうち「満足」又は「やや満足」と回答した者の割合の平均を毎年度87%以上とする。(実績値:平成27年度86.2%、平成28年度87.2%、平成29年度87.1%)
 ・老健施設の利用者満足度調査の「施設全体の満足度」において、入所者及び通所者のうち「満足」又は「やや満足」と回答した者の割合の平均を毎年度92%以上とする。(実績値:平成28年度93.1%、平成29年度91.9%)

 【指標設定及び指標水準の考え方】
 病院において、患者・家族の主体的な治療の選択・意思決定を促し、患者のための医療を提供することは、患者の病院に対しての満足度の向上につながるため、患者満足度調査を患者の視点に立った医療の提供の実績を測る指標として設定する。
 老健施設において、利用者やその家族がサービス内容を理解し、選択と意思決定の上、適切なサービスが受けられるよう支援することは、利用者の施設に対する満足度の向上につながるため、利用者満足度調査を利用者の視点に立った介護の提供の実績を測る指標として設定する。
 患者満足度調査、利用者満足度調査ともに現状の水準を維持することとし、それぞれ毎年度87%以上、92%以上と設定する。

4 教育研修事業

 全国に57施設を有する地域医療機構のネットワークを活用した臨床研修プログラムやキャリアパスの見直し等を図ることにより、質の高い職員の確保・育成に努めること。
 急速な高齢化の進展に伴う医療ニーズの増大等を踏まえ、地域において適切な初期対応等を行う総合的な診療能力を持つ医師の育成に努めること。
 在宅医療の推進、医師の働き方改革の実現等のため、特定行為に係る看護師の研修(以下「特定行為研修」という。)を推進すること。
 地域の医療・介護の質の向上のため、地域の医療・介護従事者に対する教育にも取り組むこと。
 また、地域医療の確保のため附属看護専門学校の適切な運営や医療従事者を目指す学生に対する臨地実習の受入れに努めること。

○ 評価における指標
 教育研修事業に関する評価について、以下の指標を設定する。
 ・特定行為研修の修了者を中期目標期間(5年間)中に250人以上養成する。(実績見込:平成30年度82人修了見込)
 ・地域の医療・介護従事者への教育・研修の実施回数(地域医療機構の職員が地域の医療・介護従事者に対して講演や研修等を行った回数)を毎年度480回以上とする。

 【指標設定及び指標水準の考え方】
 特定行為研修の修了者を増やすことは、チーム医療の推進、地域医療への貢献等質の高い看護師の育成にとって重要であるため、特定行為研修の修了者の養成数を地域医療機構の教育研修事業の実績を測る指標として設定する。
 医師の不在時の対応等を考慮し、2025年(平成37年)までに1病棟単位当たり1人の特定行為研修の修了者の配置を目標とした場合、1年当たり約50人の修了者を養成する必要があることから、50人×5年間で250人以上と設定する。
 地域の医療・介護の質の向上のためには、研修や公開講座等の定期的な実施が重要であるため、地域の医療・介護従事者への教育・研修の実施回数を地域医療機構の教育研修事業の実績を測る指標として設定する。
地域の医療・介護従事者への教育・研修の実施回数については地域医療機構の病院のうち、特に地域の医療・介護従事者への教育・研修を行うことが求められる地域医療支援病院等(20病院)が月に2回実施すると想定し、20病院×2回×12か月で年間480回以上と設定する。

第4 業務運営の効率化に関する事項

 通則法第29条第2項第3号の業務運営の効率化に関する事項は、次のとおりとする。

1 効率的な業務運営体制の推進

 法人全体としての経営の健全性が保たれるよう、本部機能の見直しなど、理事長がより一層リーダーシップを発揮できるマネジメント体制を構築すること。

(1)組織
 地域医療機構が果たすべき役割を確実に実施できるよう、本部と病院との連携の下、それぞれが求められる役割を適切に果たすこと。
 各病院がそれぞれの地域において果たすべき役割を確実に実施できるよう、弾力的に見直しを図り、効率的な病院組織体制とすること。
 職員配置については、各病院における地域事情や特性を考慮するとともに地域における医療需要を踏まえて、業務量の変化に柔軟に対応できるよう、適宜見直しを図りながら、地域医療機構のネットワークも活用し、医師・看護師等の人材を確保し、適正な職員配置とすること。
 さらに、「働き方改革」を実現するため、職員全体の勤務環境の改善に取り組むこと。また、医師の勤務負担の軽減や労働時間短縮のため、特にタスク・シフティング(業務の移管)の推進等、国の方針に基づいた取組を着実に実施すること。

(2)業績等の評価
 組織目標の効率的かつ効果的な達成と職員の意欲の向上に資するよう、適切な業績評価を実施すること。

(3)IT化に関する事項
 地域医療機構の人事・給与・会計に係るシステムについて、適時適切に見直し、地域医療機構の経営及び業務の安定を図ること。
 地域の医療機能の向上及び連携並びに厚生労働省が進める医療情報データベースシステムへのデータ提供等を実現するため、電子カルテの導入を推進すること。
 また、医療部門を含めたIT整備に係る方針、PDCAサイクル計画を策定し、当該計画に基づき適切に対応すること。

2 業務運営の見直しや効率化による収支改善

 各病院の特性を活かした良質な医療及び介護の提供を図るとともに、適正な職員配置、後発医薬品の採用促進等の業務運営の見直しを通し、診療収入等の増収及び経費節減を図り、各病院の収支改善に取り組み、財政的に自立した運営をすること。

(1)収入の確保
 医療資源の有効活用を推進するとともに、診療報酬や介護報酬の確保等収益性の向上に努めること。
 また、適切な債権管理及び定期的な督促の実施による時効の中断を行うこと等により、医業未収金の発生防止や徴収の改善を図ること。

(2)適正な人員配置に係る方針
 適正な人員配置に努めるとともに、通則法に沿った給与水準とすること。

(3)材料費
 後発医薬品の採用促進、同種同効果医薬品の整理、共同調達等の調達方法及び対象品目の見直しを行い、業務収益に対する医薬品費などの材料費の比率(材料費率)の低減を図ること。

(4)投資の効率化
 建物整備については、適正な建設単価の設定を行うとともに、個々の病院の経営状況等を踏まえ、医療機能に見合った適切な建物整備とするなどにより、投資の効率化を図ること。
 また、大型医療機器の共同調達については、これまでも独立行政法人国立病院機構及び独立行政法人労働者健康安全機構と連携の上、実施しているところであるが、これまでの効果を検証しつつ、より効率的な調達に努めること。

(5)調達等の合理化
 公正かつ透明な調達手続による適切で、迅速かつ効果的な調達を実現する観点から、「独立行政法人地域医療機能推進機構調達等合理化計画」に基づく取組を着実に実施すること。

(6)一般管理費の節減
 一般管理費(人件費、公租公課、病院支援業務経費及び特殊要因経費を除く。)については、中期目標期間の最終年度において、平成30年度実績値に比し、5%以上節減を図ること。


第5 財務内容の改善に関する事項

 通則法第29条第2項第4号の財務内容の改善に関する事項は、次のとおりとする。

1 経営の改善

 各病院の収支改善に取り組み、財政的に自立した運営の下、健全な経営を行うこと。

2 長期借入金の償還確実性の確保

 病院建物や大型医療機器の投資に当たっては、長期借入金の償還確実性を確保すること。

○ 評価における指標
 経営の改善に関する評価について、以下の指標を設定する。
 ・中期目標の期間の各年度の損益計算において地域医療機構全体として経常収支率(経常収益÷経常費用×100)を100%以上とする。(実績値:平成26年度101.4%、平成27年度100.9%、平成28年度100.9%、平成29年度101.3%)

 【指標設定及び指標水準の考え方】
 地域医療機構は、他の独立行政法人以上に財政的に自立した経営が求められるため経常収支率を指標とする。
 効率的かつ財政的に自立した運営を実施するためには、黒字経営することが重要であるため、毎年度、地域医療機構全体として100%以上(黒字)とする。

 【難易度:高】
 病院経営管理指標において、経常利益が黒字の公的医療機関が平成26年度以降減少し続ける厳しい経営環境に加え、医師を始めとする職員の働き方改革が求められている状況で、診療報酬や介護報酬の改定に対応しながら、経常収支率100%以上を達成することは難易度が高い。

第6 その他業務運営に関する重要事項

 通則法第29条第2項第5号のその他業務運営に関する重要事項は、次のとおりとする。

1 職員の人事

 良質な医療及び介護を効果的・効率的に提供していくため、医師、看護師、介護福祉士等の医療・介護従事者数については、医療及び介護を取り巻く状況の変化に応じて柔軟に対応するとともに、経営にも十分配慮すること。

2 内部統制、会計処理

 独立行政法人として求められる透明性や説明責任を確保するため、マニュアルの更新や研修により、業務の標準化、職員の能力向上及び役職員の認識の共有を図り、適正な内部統制を確保するとともに適切に会計を処理すること。
 その際、「「独立行政法人の業務の適正を確保するための体制等の整備」について」(平成26年11月28日付け総管査第322号総務省行政管理局長通知)を参考にすること。
 また、モニタリングを通し内部統制の仕組みが有効に機能しているか点検・検証を行い、その結果を踏まえて、当該仕組みが有効に機能するよう見直しを行うことにより、地域医療機構の組織規模及び事務・事業の特性を踏まえた内部統制の更なる充実を図ること。

3 コンプライアンス、監査

 会計事務の公正性や透明性と説明責任の確保を含むコンプライアンス(法令遵守)徹底の取組を推進すること。
 監事による監査のほか、全病院に対し、毎年、会計監査人による外部監査を実施すること。

4 情報セキュリティ対策の強化

 地域の医療機能の向上及び地域医療機構の業務最適化の観点並びに政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準群を踏まえ、情報セキュリティポリシー等関係規程類を適時適切に見直すとともに適切な情報セキュリティ対策を講じることにより、情報システムに対するサイバー攻撃への防御力及び組織的対応能力の強化に取り組むこと。

5 広報に関する事項

 地域医療機構の役割、各病院の取組等について積極的な広報活動に努めること。

6 病院等の譲渡

 地域医療機構は、独立行政法人地域医療機能推進機構法(平成17年法律第71号)第14条を踏まえた適切な対応を行うこと。

7 その他

 既往の閣議決定等に示された政府方針に基づく取組について、着実に実施すること。

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