JCHOニュース 2014年夏号

JCHO病院群における総合診療教育について

(2014年JCHOニュース夏号)

研修センター長・総合診療教育チームリーダー  徳田 安春

 

総合診療部門がいくつかのJCHO病院で立ち上がりつつあります。静かな立ち上がりでありますが、情熱的な医師集団がリーダーシップを発揮しながら確実に存在感を増しつつあると感じています。なかでも先頭集団としてのモデルプログラムを形成してい2014summer_sinjukuる、東京新宿メディカルセンター、星ヶ丘医療センター、神戸中央病院のJCHO3病院はかなりのスピードダッシュで走りだしています。このレポートでは、上記3病院で定期的に行っている教育内容について報告していきます。

東京新宿メディカルセンターには以前からチームグループが立ち上がっています。関根信夫副院長をリーダーとして、救急科、内科各科からジェネラルマインドを有する優れた専門医集団が集結して、質が高く守備範囲の広い患者ケアを展開しています。私は毎週2日間そのチームに加わり、ベッドサイドティーチング、ミニレクチャー、症例カンファレンスに参画しています。

私が毎月3日間診療に参加している星ヶ2014summer_koube丘医療センターでは、救急医学の大家である杉本壽院長のアドバイスを受けながら、呼吸器・腫瘍・感染症という幅広い分野を専門とする中村孝人先生を中心に総合診療部が立ち上がり、診断困難患者さんを受け入れ、教育のコア部門となっています。多数の医学生が参加する闘魂外来(診療主役型臨床実習)も並行開催し、のべ25名以上の医学生が集結し意欲的に実習しています。

私が毎月訪問している神戸中央病院では、内科主任部長の近藤盛彦先生や轟純平先生らが中心となり、研修医やレジデント教育のためのプラットフォームを形成しています。2014summer_Drg

これらモデル3病院での総合診療部門の共通点は、それぞれ得意分野(専門分野)を有する内科系医師集団が地域医療のニーズに応えるために総合内科の実践を行うことで各病院の研修医・レジデント・若手医師のロールモデルとなる活躍を担っていることです。多くのJCHO病院でも同じく、情熱的な医師集団がリーダーシップを発揮しながら総合診療部門を展開し、国家的プロジェクトとしてのJCHO流総合診療のうねりの拡大を期待したいです。

PageTop