理事長挨拶

独立行政法人地域医療機能推進機構 理事長 尾身茂 私は本年4月1日付で、厚生労働大臣から独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO:ジェイコー)の理事長を拝命しました。これに先立つ2年間、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)の理事長として、JCHOへの改組準備を進めてまいりました。社会保険病院、厚生年金病院、船員保険病院という3つのグループが一つになることは、組織の文化や歴史の違いもあり、決して平坦な道のりではありませんでしたが、関係者の皆様のご協力によりここまでたどりつくことができました。この場を借りて御礼を申し上げます。

 未曾有の高齢社会では人々は複数の疾患を抱え、身体機能は低下し、認知症も増加するなど、地域住民のニーズは多様化するため、医療・介護・福祉等が切れ目なく連携することが求められていますが、“連携のギャップ”がいまだ存在しています。

 JCHOにおいては、“連携のギャップ”を埋めるべく、各病院のこれまでの実績を十分生かし、人々が抱える多様なニーズに応えるため、全国規模のグループとして「急性期医療~回復期リハビリ~介護」を含むシームレスなサービスを提供し、地域医療・地域包括ケアの確保ができるよう取り組んでいきたいと思っています。

 また、JCHOは地域医療・地域包括ケア連携の「要」となる医療人材育成にも力を入れていく考えであります。急務となっている幅広い診療能力を有する総合診療医の養成に積極的に関与し、総合診療医と領域別の専門医が協働する地域完結型医療の構築にも取り組んでいきます。

 さらに、全国ネットワークを生かし、医師不足地域への支援を行うほか、ICTの活用により全国の診療・健診データ等の分析を行い、その成果を発信していきたいと思っています。

 なお、JCHOの組織運営については、独立行政法人としてふさわしい透明性を確保し、社会的な説明責任を果たしつつ、自立的、効率的な病院経営に努めていきたいと思っています。

 JCHOの全国57の病院や介護老人保健施設等は、地元の医師会、大学、関係諸機関や自治体などと綿密に協力しながら、我が国の地域医療の再生に向けた様々な取組を推進し、安心して暮らせる地域づくりに貢献してまいりますので、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

                                 平成26年4月
独立行政法人地域医療機能推進機構
理事長 尾身 茂

経  歴

昭和42年 American Field Service (AFS) 交換留学生として
アメリカ合衆国New York, Potsdam Central High Schoolに留学
昭和44年 東京教育大学付属駒場高校卒業
慶応義塾大学法学部法律学科入学
昭和47年 自治医科大学入学(一期生)
昭和53年 同大学卒業 卒業後地域医療に従事
(東京都立墨東病院研修医、伊豆七島院勤務医 等)
昭和62年 自治医科大学予防生態学教室助手(医学博士取得)
平成2年 WHO西太平洋地域事務局感染症対策部長等
平成11年 第5代WHO西太平洋地域 事務局長
平成21年 自治医科大学地域医療学センター教授
WHO執行理事
平成23年 独立行政法人 国立国際医療研究センター 理事
平成24年 独立行政法人 年金・健康保険福祉施設整理機構 理事長
内閣官房新型インフルエンザ等対策有識者会議の長
平成25年 国立国際医療研究センター 顧問
平成26年 独立行政法人地域医療機能推進機構 理事長 (現任)

受賞等

平成12年12月 ベトナム名誉国民賞 受賞
ベトナム国民の保健衛生向上への貢献に対して同国政府より授与
平成13年10月 第37回 小島三郎記念文化賞 受賞
WHO西太平洋地域からの小児麻痺根絶への貢献に対し授与
平成14年2月 香港地域医療学会名誉特別専門医
平成21年1月 小児麻痺根絶特別貢献賞 受賞
国際ロータリークラブより小児麻痺根絶への貢献に対し授与
                           など

著書等

  • WHOをゆく―感染症との闘いを越えて― 医学書院
  • SARS: How a global epidemic was stopped,
    ISBN 92 9061 213 4. WHO. 2006
    (上記翻訳:SARS-いかに世界的流行を止められたか 財団法人結核予防会)
  • 医の未来「医療の輪が世界を救う」P75-92 岩波新書
                           など多数

その他


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